住宅購入とお金の本
特集21今年の9月、10月は住宅購入がお買い得!
2014年の4月に消費税が8%に増税しました。これにより、東京都内の住宅市場はどう変わったのでしょうか?最新のデータを例に挙げて解説します。
増税前は「駆け込み需要」で逆に高くついていた!?
ニュース等でも時々報じられて皆様もご存知かとは思いますが、2013年の春頃から消費税率改正前の2014年3月にかけての約1年間は、住宅販売市場だけでなく、様々な市場で"駆け込み需要"が発生していました。私どもの住宅販売市場では、例年に比べて約2~3割も需要が増加していました。
不動産というものは、需要と供給の関係がとてもはっきりと価格へ反映される典型的な商品です。実際に増税前の"駆け込み需要"時期に、市場の住宅価格がどれくらい影響を受けていたのか、次のような例を挙げてご説明します。
事例1の物件では売り出し価格から300万円の値上げ、事例2の物件では売り出し価格から50万円の値上げがありました。このように増税前にどんどん値上げがあり、その後制約となった住宅も出てきたというのが"駆け込み需要"が住宅価格に影響を与えた例です。またこの時期は、例年とは違い売り主が価格交渉に全く応じないことも特徴的でした。
増税後から現在までの状況
そして4月。いよいよ消費税が8%にアップし、住宅市場はどのように変わったのでしょうか。 「実は4月以降は、駆け込み需要の「反動減」が想像していた以上の規模で起きています。」と語るのはFP住宅相談ネットワーク代表・黒須秀司氏。
黒須氏によると、「現在の住宅市場では、売出中物件の大幅な値引きが非常に多く見受けられます。2014年3月までは"駆け込み需要"効果でどの不動産会社も大幅に売上げを伸ばしてきましたが、増税後の反動減により、業界全体が悲鳴を上げているような状態です。」
黒須氏が語っているように、消費税増税後の住宅市場は商品のダブつきが多く、どの不動産会社も苦しい状況なのです。
このような「増税後の反動減」は、市場の住宅価格にどのような影響を与えているのでしょうか。
例えば事例3の物件では当初価格から1300万円の値下げ、事例4の物件では当初価格から580万円もの値下げが起きています。目を疑うような値下げが行われている物件も存在しているのです。
それではどうして、9、10月がお買い得なの?
先に触れましたが、不動産価格は需要と供給のバランスで価格が大きく左右される顕著な商品であることはこれらの事例でよく分かったかと思います。ということは、来る2015年10月に実施されると言われている消費税率10%へのUPについても、住宅市場に今回のケースとほぼ同じ影響を与えるということは明白です。今年4月の8%への上昇の際には、およそ1年前の2013年4月頃から"駆け込み需要"が見られるようになりました。予定では来年10月とされる、消費税率10%へに対する"駆け込み需要"が活発になりはじめる2014年の9~10月あたりまでならば、4月頃から続いている増税後の反動減がまだ市場を支配しており、価格は低めの傾向が続いています。しかし、それ以降はまた一気に需給バランスが崩れて供給が不足し、価格ががりはじめることが十分に考えられます。
2014年もあとわずか。住宅購入を考えているなら、「早めのスタート」がお勧めです。
FP住宅相談ネットワークの各社では、お客様にお知らせする販売中の物件の価格変動をサービスも行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。